DMチラシとは?
学習日:2025年03月11日
DMチラシとは
- DMチラシとは、はがきサイズの印刷物の事を指す。
- 一般的なサイズは100mm×148mmで、縦横両方のパターンがある。
- 施設の開店告知やキャンペーン案内等の広告として用いられる。
DMチラシはどうやってデザインする?
- illustratorとPhotoshopの両方を使いデザインする。
- ベタ塗りの文字(illustrator)と、フルカラーの写真(Photoshop)の組み合わせる。
DMチラシ作成のポイント
DMデザインのコツ
- DMの目的を明確にする
目的を達成するための情報を強調する。
・問合せに繋げたい → アドレス・TEL
・HPを見てほしい → QRコード
・お店に来て欲しい → アクセスMap - 先にターゲットを決める
性別、年齢、目的に合わせた情報構成。 - DMの要素を意識する
キャッチコピー。(AIを活用すると◎)
DMチラシの作成手順
- 最初に文字の配置を整える。
プレーンな状態で伝わるデザインになっているかが重要。 - カラーや文字の大きさは後から調整。
先に色を入れたり装飾を入れたりすると、そっちに引っ張られて判読性や視認性を損なう可能性がある。 - 写真素材を加工する。
上記の情報に合わせて、色調補正やレタッチ、切り抜き作業をする。
DTP(印刷物のデザイン)について
DTPとは
- Desk Top Publishing(デスクトップ パブリッシング)の略。
- パソコン上で印刷物(紙)のデータを制作する事。
- WEBデザインの需要が増えており、印刷物の需要は減少しているが、完全に仕事が無くなるという事はない。
inDesign(インデザイン)
- inDesignはAdobeのソフト。
- パンフレット・冊子など、ページ数の多いデータを作るのが得意。
- デザイン性はillustratorの方が高い。
印刷物データの取り扱い
解像度とピクセル
- ピクセル(画素)=ドット絵のドット。点の大きさ、粒度をあらわす。
- ピクセル(画素)の密度が高いと、解像度が高く綺麗なデータ。
- WEBデータの最大解像度は72dpi。それ以上は人間の目で判別できない。なので、WEBだけで使うデータは72dpiで作成する。
- 印刷物は色々な解像度がある。
CMYKとRGB
- プリンターで作れる色数がCMYK、パソコンで作れる色数がRGB。
- RGBの方が、表現できる色数が少ないので、RGBで配色したデザインが、プリントすると違う色味に置き換えられてしまう場合がある。
- プリントする前提でデザインを作る時は、必ずカラーモードをCMYKに設定する。
印刷物の作成に必要な設備
レーザープリンターとインクジェットプリンター
インクジェットの方が、インクの吹き付けの感覚が細かいため、写真印刷に適している。
用紙サイズ
用途によって、印刷物のサイズが異なり、適した解像度も異なってくる。
デザインの配色について
配色の基本知識
色の3属性
3つの属性を組み合わせる事で色が決まる。
【色素】赤か青かなどの色調。暖色、寒色。
【彩度】色が濃いか薄いか。鮮やか、くすみ。
【明度】明るいか、暗いか。
トーン(色調)
彩度と明度の組み合わせをグループ化したものを色調という。
グラデーション
安易に使うとダサくなる!2種類の使い方を明確にする。「陰影と柄」。
配色に迷った時のテクニック
Adobeカラーなどで色見本から配色を決める。

Photoshopの色調補正
鮮やかさ、明るさを調整する。この色調補正は、マスクと連動している。
レイヤーマスク、ベクトルマスク、クリッピングマスク。
色調補正・マスクのかけ方
選択ツールで、調整したい範囲を選択した点線の状態で、色調補正。
色調補正は、プロパティタブで該当レイヤーを選択して実行。
色調補正したレイヤーがグループ化して管理
- 選択レイヤーと色調レイヤーを両方選択した状態でグループ化する。
- 複数レイヤーの選択方法
shiftを押しながら、レイヤーをクリックして選択。 - グループ化の方法
レイヤーを複数選択した状態でグループ化(ctrl+G)。

明るさ・コントラストの調整
明るさ・コントラスト
- コントラストは、画像の明るい部分と暗い部分の差の値。
- データのコントラストと明るさを調整できる。
レベル補正
- 明るさ・コントラストより細かい調整が可能。
- 特定の色相だけ明るさ・コントラストを調整できる。
トーンカーブ
- レベル補正よりさらに細かく、明るさ・コントラストを調整可能。
より表現の幅は広がるが、その分使いこなすのも難しい。 - 下記3つの領域で細かく調整できる。
・画像の暗い部分・明るい部分・画像の中間調
露光量
- 「レベル補正」とほぼ同様の機能。
- 露光量は特定の箇所の明るさを調整することには向いておらず、トーンカーブは指定した箇所の”色”の明度を調整できる。
色相・彩度の調整
色相・彩度
- 色味や色の濃さを調整できる。
- 範囲選択で特定の箇所の彩度を変更する事も可能。
カラーバランス
- シャドウ・ハイライト・中間色ごとに色味を調整できる。
特定色域の選択
- 特定の色域の色相を調整する場合に使用。
- 例)人間の肌色を強調したい、空の青さを強調したい等。
実際にDMチラシを作ってみた
学習日:2025年03月12日
作品:カレー屋さんの開店告知
作品について
- 作成時間 :4時間
- サイズ :100mm×148mm
- 素材 :全てCanvaからお借りしました。
- 使用ツール:illustrator、Photoshop

作製にあたり意識した事
- 開店告知のDMなので、店名・開店日を最も強調したレイアウトにしました。
- スパイス系のカレー店である事を伝えたいので、インドカレーやナンの素材は避け、意図が伝わるようなカレーの素材を集めました。
- 森の中にある古民家風のカフェをイメージしているので、緑を基調とした配色にしました。
- こだわりのカレーを食べに来て欲しいというコンセプトなので、価格の情報は入れず、写真を少しでも大きく表示できるように調整しました。
詳細が気になる方はQRコードから調べてもらう導線にしています。 - カレーに合わせてラウンドで文字を入れる事で、統一感を出しながら、メニューにワクワクしてもらえるような配置を意図しています。
先生からの改善アドバイス
- 背景と文字の色が同化して判読性が落ちる場合は、光彩・ドロップシャドウを使ってメリハリをつける。
- 文字の大きさは、DMは7pt以上が良い。(名刺は6ptでOK)
- 電話番号・アクセス・住所は「:」のラインで合わせる。コロンより左側の項目は左揃え。
- 全体の重心・情報量は下に寄っている方が、デザインの土台が安定しているように見える。
- 塗り足し部分の写真の幅・高さが足りない場合は、生成AIで不足部分を補うと良い。
DMチラシ作成で参考にした技法
感想
- 字詰めは楽しいけど、完璧にしようと思うと沼にハマり、あっという間に時間が過ぎてしまうので怖い。
- 行間とか、記号とアルファベットの間、カタカナ等、文字間がバラつきやすい場所にポイントを定めて調整するとか工夫しないと永遠に時間を浪費してしまう。
- もっと文字量が多いデザインになると、莫大な時間がかかりそうなので、オプティカルやメトリクスを上手く活用する必要がありそうだと思った。
- DMは誰に向けて作るかを意識するのが大事と教わりました。練習として、同じテーマで違うターゲットを想定したDM作成をしてみても勉強になるかもしれないと思った。